マスクが曇ったままのダイビングは嫌だ!サイパンのマリンスポーツとダイビング サクラマリン
こんにちは。サイパンのマリンスポーツとダイビング サクラマリンのダイビングインストラクターAKARIです。
このブログは次回のダイビングが快適に、そして少し楽しみになるような記事を目指しています。
*この記事はパンデミック中にnoteにて連載していた『初心者ダイバーさんに捧げるマガジン』のリライトです。
マスクが曇るダイビングは、ホントめんどくさい。めんどくさいって地味にストレスですよ。
一応、インストラクターなのでマスククリアが苦手じゃないから、やるけどさー。そもそも、やらないと見えないって事がイヤ。しかも、何回もやらなきゃいけないし。
でもね、時々いるんです。『見えない状況』より『マスククリアをやらなきゃいけない状況』の方がイヤという方がね。
マスクが曇ったら水中でマスクの中にちょびっと水を入れて、下向いてマスクレンズの内側をシャバシャバって洗って、水を抜けば良いだけなんだけど、もう一滴たりとも水なんて入れるもんか!という意気込みの方とか。
水をちょびっとだけ入れて下向けばいいのに、もうちょびっと入った途端に半分パニックで即座に水を抜いちゃうもんだから、マスクの下部分数ミリのみしか曇りがとれない方とか。
その隙間から辛うじて見える範囲で潜り続けるツワモノね。
あと、落ち着いて下向いてシャバシャバできなくて下数ミリのみの視界しか確保できなかったけれども、その範囲ですすむという選択もできず、もう一度マスクに水を入れる事にトライしたら思ったよりも大量の水が入ってきてしまい、結果すごくパニックに陥るとかね。
いいですか皆さん、ダイビングのトラブルは9割以上事前準備で防げますよ!
なぜマスクが曇るのか
ざっくりいうと、マスクの外と中の温度差による結露です。
寒い冬、室内の暖房と外気の温度差で窓の内側が結露する(曇る)のと一緒ですね。
んで、その結露の水滴が表面をすぐ滑り落ちるようにしておけば、ダイビングの場合はクリアな視界がキープできるんです。だから、予め界面活性剤を滑りやすいように塗っとく。
界面活性剤だから、極端な話、洗剤であれば大抵ダイビングマスクの曇りどめ効果はあるんですね。
お風呂場の鏡が曇らないように、最初に石鹸で洗うってのを小さい頃、母に教えてもらったなぁ。界面活性剤だからとか思ってなかった。
今時のお風呂場の鏡は、予め曇らないように加工されてるんだろうなー。
はい、話を戻します。よくそれる。
んで、その結露の原因のひとつが、鼻息です。
原因その1・鼻息
鼻息は呼気だから、温度は水温より高いのねー。だから、結露が生じる。
だから、できれば口呼吸メインにしてもらいたいところなんだけど、言われただけでできるくらいなら、とっくにやっているよね。
ワタシは、鼻息ブンブンダイバーでも、快適に呼吸ができているんなら、認めますよ。なんも問題ない。でも、マスクは曇りやすい。だから、水中で水を入れてクリアする方法が上手になればよい。
ただ、界面活性剤の効果を失って一度曇ってしまうと、いくら水中でクリアしたって短命です。すぐ曇る。結果、何度もやらざるを得なくなる。
ワタシはそれがめんどくさい。同じく、これをめんどくさいと思う方は、やっぱり鼻息呼吸をやめる訓練をしてくだされ。人間、自分が必要と思ったスキルしか習得できんよねー。
原因その2・顔が熱い
鼻息出してないのに、マスク曇りやすいんだけど…
こんな人いると思います。
こんな方はぜひ、確認してみてください。
エントリー前に顔が火照ってないっすか?
ビーチエントリーで重い器材を背負って歩いくと、息が上がるし顔も火照りやすいよね。
結果、結露生じ放題。
対処法は、超簡単。
マスクをつける前に海水で顔を冷やすだけ。これだけで、かなり結露防止になるよ。お試しあれ。
原因その3・マスク自体の問題
ショボいマスクだと残念ながら、曇る。値段がモノをいう世界がここにもあった…。
お土産屋さんで売っているレベルのスノーケリングセットは曇りやすいよ。細心の注意を払って使用すれば、ギリギリ曇らずにダイビングで使える場合もあるけど、基本的には曇りやすい。
だから、できればある程度のお値段のマスクを買って欲しいです。ストレスなく潜るためには。
でもね…、今までひとつだけ、どーしても曇るマスクがあった。全く別のタイミングで別のゲストが「マスクを買い替えたんだー!」って意気揚々と持ってきたやつ。
あるメーカーのあるマスク
何でか、あのメーカーのあのマスクだけ曇る。あれは完全なるデザインの欠陥だと思ってます。
どこのマスクかは言えない。一応、大人の配慮。ほら、科学的な証拠もないからね。でも、状況証拠はあるから、「このマスク買おうと思ってるんですけど…」ってもし聞かれたら、全力で止めるマスクがある。知りたい方は、サイパンで。文字としても残したくない。自己防衛策。
マスクの曇り止めの方法
基本はダイビング前に曇り止め液をつけるんだけど、ダイビング中ずっとマスクが曇らないためには、内側の油膜をとにかく取らないと話にならないのですよ。
じゃあ、油膜っていつつくかというと、買ったばかりの頃と、ダイビング時に使っている日焼け止めのその指です!あ、あと水面休息中に食べたお菓子をつまんだその指も!
新品のマスクの油膜をとる(前日までに)
最近じゃ、ネットで器材を購入してくる方も多いので新品マスクを使う前に必ず油膜を取らないといけない事を知らずに現場に来る方もいらっしゃる。
もう、これは「マスク買ったんですよ♪」のご機嫌報告に食い気味で「ちゃんと洗ってきた!?!?」とガイドが聞くほかない。もう、これはその方は洗わなきゃいけないって事を知らないんだもん。仕方ない。
ワタシが今回お伝えしたいのは、マスクは買ってから数回くらいしか使ってない時々しかダイビングに行けないそこのあなたー!
久しぶりに使うマスクも曇るんですよ。
だから、新品の時と同様に使用前に洗ってください。
ネットで調べると、メラミンスポンジがいいよとか歯ブラシで30分こすれとかいろいろ書いてあるけど、とりあえずワタシがおすすめしているのは、前日に歯磨き粉で内側を洗って、そのまま一晩放置。
特にレンズというよりシリコンのマスクスカートの内側を念入りによろしく。
翌朝、すすいでください。カピカピになってるけど…。
一晩放置できたらもう100%曇らない!なんでだかは知らない!またもや、科学的根拠なんて全くない独自のやり方で申し訳ない。けど、曇らなきゃいいでしょう?
細かいテクの必要のない誰でもできる超簡単一晩放置式です。
エントリー直前にできる方法
誰にでもできるって言ったけど、気がついたらエントリー直前だったという場合はこの一晩放置式が使えませんね。
その場合は、とりあえず歯磨き粉でとにかく念入りに洗う。
念入りに洗えば、直前でも効果が出ます。
歯磨き粉がなかったら!?!?
もう、そうなったら落ちてる海藻で内側を念入りにこすってください。これも、なんでだかはわからないけど、効果を発揮するんですよ。不思議。
海藻すら落ちてない場所だったら?
そしたら、ふつうのそこら辺に生えている葉っぱでもいいのです。この方法はサイパンローカルから教えてもらった方法。この科学的根拠も全くわかりません。でも、効くの。不思議。
でも、これは効く葉っぱとそうでない葉っぱがあるから、文字では伝わりにくい!サイパンに来たら教えてあげます。
歯磨き粉も海藻も葉っぱもないんです!!
思い切って、その新しいマスクを使うのは今回は諦めてガイドさんに予備マスクを借りましょう。大概、1つくらいは予備マスク持ってるから。
えー、せっかく買ったのに使いたいですー!
そういう場合は、ごめんなさい。やっぱりマスククリアを何回もするめんどくさいダイビングをするほかないです。それくらい油膜の曇りは地味な強敵なんです。
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。『海が君を待っている』サクラマリンで一緒に遊びましょう。