【裏側】むらいさち・ふんわりフォトセミナーin Saipan

こんにちは。サイパンのマリンスポーツとダイビング サクラマリンのダイビングインストラクターAKARIです。

先日、マリアナ政府観光局主催の『むらいさち・ふんわりフォトセミナーin Saipan』が開催されました。

マリアナ政府観光局がサイパンまたは海外ダイビングデビューを徹底応援! – コラボレーション|サイパン、テニアン、ロタのマリアナ観光案内サイト|【公式】マリアナ政府観光局 (mymarianas.com)

サイパンダイビング初のダイバーの方々10名様にサイパン往復航空券をプレゼントして、応援しちゃおうというなんとも太っ腹なこの企画!

100名様を超える応募者の中から選ばれた10名様は、なんとあのふんわり水中写真でおなじみのむらいさちさんのフォトセミナーも受けられるといううらやましいまであるこの企画。

イベントはお天気にも恵まれ無事終わったのですが、「こんなことやったよー!楽しかったよー!」というブログは現地協力ダイビングショップの皆様がすでに書いていらっしゃるので、ワタシはあえて裏側の目線で、実際現場では何が起こっていたのか!事件は現場で起きているんだ的な目線で書いていこうと思います。

*まじめなレポートブログはこちらです。

むらいさちさんのふんわりフォトセミナー IN サイパン

https://ameblo.jp/sfdmiyuki/entry-12830115820.html

フォト企画報告 Vol.1

さて、さかのぼること4か月前、マリアナ政府観光局さまからこの企画の現地協力ダイビングショップ募集のお知らせが来ました。イベントコンセプトに共感したワタシはぜひ参加したい!と思い、相方ガイドのYumiko姐さんに許しをもらって参加表明。

ワタシの他にはアクアゲートの若杉くん、メイクシュアのスグルくん、セルフィッシュの野々垣くん、アンクラーのみゆきちゃんとそうそうたるメンバーが集結!パンデミック中に頑張った『サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクト』などでも一緒だった心強き信頼できるいつメン。この時点で8割以上の勝ち確を確信しましたね。

それから約3か月、メール、LINE、Zoomなどで何度も何度もやり取りをして、行程や内容を計画してきたのですが・・・。

そうなんですよねぇ。サイパンって南の島なので台風が当たっちゃうと被害あるんですよ。この期間にも1つ台風がサイパン島をかすりました。幸運にも陸上はそれほどの被害はなかったのですが・・・。

当日2本目にダイビング予定のオブジャンのエントリーエキジットロープが切れた。そして、いまやオブジャンの名物となった石文字カレンダーもものの見事に全部吹き飛んだ。

奇しくもフォトセミナー当日のオブジャンエントリー予定時間はその日の最干潮。オブジャンビーチはロープが満潮用と干潮用の2本あるのですが、切れたのはなんと干潮用。

ロープなしの干潮のオブジャンビーチは厳しすぎる・・・

しかも、参加者様宛に送られたダイビングポイント紹介にオブジャンの石文字での集合写真がデカデカと載っている!!きっと皆さん楽しみにしているだろうなぁ・・・。

これは、なんとしても当日までにロープと石文字を何とかしなくちゃ。

ということで、11月15日に石文字とロープ修復に行こう!ってことで、仕事で来られなかった若杉くん以外の4人で行くことになりました。

サイパンのオブジャンビーチの石文字をなおしたよ

その時の様子はこちらに書いたのですが、実は直せたのは石文字だけで、ロープは直せなかったのです。というのも地元ダイビング協会に問い合わせたところ、現在使えるロープのストックがないということでした。

困った・・。この石文字修復の日は満潮でのエントリーだったのですが、リップカレントきっつー。我々ですら両手でしっかり持たないと帰ってこられないほど。当日、大きな一眼水中カメラをもった参加者様が片手で、しかもロープなしで・・・・

これは絶対にまずい・・・。

そもそもこの時期のオブジャンビーチは荒れます。それでも何とか当日に仮ロープを張る手順を考え、それでも無理そうならキャンセルでラウラウビーチ2ダイブも仕方ないかなぁ、と現地ガイド陣は考えていました。

この話を親友のキャプテン・ブレットにはなして、仮に張る用のロープを貸してくれないかと相談したところ。

仮じゃなくてちゃんと張るなら、みんなのためにこのロープはあげるよと。

神なのか?現人神なのか?

こんなキレイで高級そうなロープをサイパンダイバーのために寄付してくれました。ブレットは来世も人間確定です。

そして、11月21日。なんとか仕事の合間を縫ってアクアゲートの若杉くんと元S2クラブの中丸さんが張ってきてくださいました。

この日も荒れていたそうですが、おふたりの頑張りでどうにかフォトセミナーの前にロープ設置も完了しました。

万全の準備をして迎えた当日11月25日。我々の使命は「タイムコントロール」。通常のダイビング団体ツアーだったら、そこまで時間に関して気にすることもないのですが、今回はフォトセミナー。2ダイブ終えてホテルに帰って、撮った写真を選別して渾身の1枚を講師・むらいさちさんにメールで送り、18時からの講評会&レセプションに参加しなければならないのだ!

「写真を選ぶ時間がなかった・・・」なんていう声が出てしまうのを防ぐのは我々の第一の使命ととらえ、考えうる出来るだけの時短策をとる。

まずは朝6時からのタンク出し、ここはセルフィッシュの野々垣くん。そして、ずうずうしくも元・S2クラブの中丸さんもスーパーアシストとして召喚。そこに20分ほど遅れてワタシもう馳せ参じ、ラウラウ用とオブジャン用の2台に分けてトラックに積む。

そして6;45、朝の講習会会場のカーサ・ウラシマへ到着したら、アンクラーのみゆきちゃんが講師・むらいさちさんとマリアナ政府観光局の担当・ゆかさんをお迎えに。

会場で講習会の準備をしている間にアクアゲートの若杉くんとセルフィッシュの野々垣くんが参加者様を各ホテルへお迎えに。

急遽スーパーアシストとして召喚したので、ネーム作ってなくてごめんなさい。

受付を済ませ、講習会が始まると同時に野々垣くんと中丸さんとワタシはタンク車2台でラウラウビーチへ出発。(ワタシもさちさんの講習聴きたかった・・・)

みんな大好きラウラウビーチは当然他のダイバーさんたちも来ますし、なんならその日は土曜日なのでローカルダイバーたちも来ます。

なんとしてもこの大所帯が一緒にまとまって作業ができるスペースをいの一番に確保しなかればならないのです!!

ここまでは予定通りすすんだのですが・・・ここでアンクラーのみゆきちゃんから電話が・・・

「私、お客様の器材1セット忘れちゃったんですーー(´;ω;`)。持ってきてもらうようにお願いしたんですけどーーー( ノД`)」(みゆきちゃんをご存じの方はみゆきちゃんの声色で読んでね。)

なんと、アンクラーの他のお客様の器材に交じって、フォトセミナー参加者様の器材が1セットお店に残っていたので判明したとのこと。大至急お店の近くにお住いの方にお願いして、器材を拾ってラウラウに向かってもらったそうです。

待つしかできないので余裕な3人。

しかしながら、参加者様の器材だけを載せた器材車担当のメイクシュアのスグルくんがその器材を載せた方の車を途中でつかまえて無事載せ替えることに成功し、事なきを得たのでした!

スグルくんグッジョブ!

さて、話は少し戻しまして、参加者10名様を乗せたバスの話。運転担当はアクアゲートの若杉くん、バスガイドはアンクラーのみゆきちゃんでした。この二人のミッションはとにかく緊張していると思われる参加者様を盛り上げてリラックスしていただくこと。

みゆきちゃんは事前にサイパンで見られる固有種のお魚の写真やオススメのサイパンのお土産などの写真をファイルにして準備してくれてました。(でも、朝の器材忘れ事件で動揺して、実際にそのファイルを使うことをすっかり忘れていたようで・・・さちさんに「そんな良いものあるなら潜る前に見せてほしかったよ。」と言われてました(笑))

もうひとつ重要なみゆきちゃんのミッションは参加者様のチーム分け。お持ちのカメラ機材や撮りたいものやダイビングスタイルを朝の講習や移動中のバスのやり取りの中から聞き取って考慮して2名様×5チームにわけ、みゆきちゃんの独断と偏見で合いそうなガイドをつけるということ。

さながらダイビングのマッチングアプリのようなみゆきちゃんからの手書きメモがグループチャットに投稿された。

ダイビング中の様子については、ちゃんとしたレポートブログを参照してください。ここは本職なので、滞りなく。

エキジット後が再び時間との戦いです。

まずは野々垣くんと中丸さんのオブジャンタンク号が一番にオブジャンに向かう。この2人のミッションは、1秒でも早くオブジャンに着いてダイビングができる海況かどうかを確認し、もしダメならバスガイドみゆきちゃんに知らせること。

オブジャンはサイパン島の最南端にあるビーチで、なんと携帯は圏外なのです。だから、もしキャンセルなら電波の届くところまで移動しなければならない!

つづきまして、ラウラウで使用した空タンクを積んだAKARIのタンク車。これでみんなのランチ18個をJava Joe Cafeからピックアップしオブジャンに向かいます。予約時間は10:30、ラウラウを出発したのが10:45。その時点でJava Joeからの鬼電の着信履歴が残っていたので一安心。サイパンのお店はどれだけ時間を前日までに確認しても「あ、まだできてないよー♪」なんて平気で言われちゃうこともあるのでビビっていたのですが、Java Joe Cafeは信頼のおけるお店でした。

Java joeに電話して、無事ランチをピックアップして、オブジャンに到着。奇しくもサンクスギビング連休最後の土曜日だったので、使用予定のBBQ小屋はすでにローカルに抑えられていたのですが、先に到着した野々垣くんと中丸さんがなんとかラスト1を抑えてくれていたので、3人できれいに掃除して、バスの到着をまつ。

皆さんが到着したらランチタイム。スタッフもダイビングの準備をしながらしばしの休息。

参加者様もランチを食べ終わり、ビーチや浅瀬の写真を撮ったりとまったり南国贅沢時間をお過ごしでした。

そろそろ次のダイビングの時間かなぁと準備を始めようとすると・・・アクアゲートの若杉くんがスタッフを招集

「えー、お客様が浅瀬でGoProをなくしましたー。ランチ小屋正面から10時から2時の方向ですー。僕はオブジャンのブリーフィングをはじめますー」(若杉くんをご存じの方はぜひ若杉くんの声色で読んでください。)

この一報を聞き、無言で自分の今やるべき仕事をそれぞれの頭で理解し、ウェットスーツを履き途中の中途半端な状態のみゆきちゃんを器材セキュリティに残し、スグルくん・野々垣くん・中丸さんとAKARIはとりあえずマスク片手に海に走った。こういうコミュニケーションいらずのスタッフ陣だったので勝ち確なんですよね。ありがたい。

フォトセミナーだっていうのに、カメラ紛失なんて絶対に避けたい事故。

現場についてみると、見事に両サイドに流れがある。なくしたと思われる地点から東側をAKARI,西側を野々垣くんと中丸さん、沖に流れたことを想定してリーフエッジをスグルくんが捜索。5分、10分・・・泳いでも泳いでもGoProは見つからない・・・。

マリアナ政府観光局のゆかさんが撮ってくれたGoPro捜索中の我々。

すでに浜辺に打ち上げられていることも想定して泳げないくらいの浅瀬から、リーフエッジまでの間を行ったり来たり・・・。

すでに20分以上捜索した頃だろうか、遠くの野々垣くんからオッケーサインが!

探しても探しても見つからなかった野々垣くんが再度失くしてしまった張本人に聞き込みにあがって、再び失くした地点からの捜索を再開して見つけたそうです。

野々垣くんグッジョブ!!

心の奥底から安堵し、オブジャンダイビングへ。

ここまで来たらもう安心。安全に潜って帰ってくるだけです。浅瀬のエキジットロープがあるので、快適に安全にダイビング終了。

後片付けをして、参加者様をホテルへお送りしたのが14:30。見事に予想終了時刻ぴったりでした。

夜は写真家むらいさちさんによる講評会。ワタシもやっとゆっくりお話が聴けました。1枚1枚に真摯に向き合うさちさんの姿に感動し、食い入るように見つめる参加者様たちの顔をみると

ワタシも一眼カメラほしい!!!( ゚Д゚)

となりました。

というわけで、長々となりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。史上初となった水中フォトセミナーin Saipanは無事終了しました。たくさんの方にご協力いただきまして、大成功を収めることができました。本当にありがとうございました。

SNSなどに参加者様が投稿する写真やマリンダイビングWebさんやマリアナ政府観光局さんの関連記事を見て「サイパンのダイビングいいじゃーん」って思われた方はぜひ一度お越しくださいませ♪

本当に楽しかったーーー(^_-)-☆

フォトセミナー開催にあわせ、マリンダイビングウェブにて海外ダイビングデビューを応援するサイパン特別記事を公開しています。ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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ここまで読んでいただきありがとうございました。『海が君を待っている』サクラマリンで一緒に遊びましょう。

 

 

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